国立歴史民族博物館に  2026年4月16日

 
 2021年9月11日一雄と

 2026年4月16日、千葉県にある国立歴史民族博物館に行った。
以前一雄と行ったのは3年ほど前と思っていたが、2021年9月11日だった。およそ5年も前になる。「部落問題の展示もある」と伺っていたので、二人で行った。車で行ったのだが、ナビでもわかりにくくて迷いながら3時間近くかかって行った。
その時、博物館で、当時静岡大学教授だった黒川みどりさんとお会いし、案内して頂いた。その後2023年5月 「黒川みどり『「被差別部落に生まれて-石川一雄が語る狭山事件』」(岩波書店)が発刊された。
2024年頃だっただろうか、黒川さんから、「博物館第5室『近代』がリニューアルする。そこの『水平をめざして』のコーナーに石川さんの短歌や、石川さんの書いた資料を展示したい」とのお話があった。即お返事をさせて頂き、短冊に書いた短歌6~7首ほどをお送りし、獄中で書いたメッセージ(アピール等、一雄はすべて書き残していた)の分厚い冊子にしたものをお貸しした。長い時間が経って忘れていたが、2026年3月17日に第5室「近代」がリニューアルオープンしたと伺い、4月16日に千葉に行った。

一年前の、2025年4月16日は一雄の追悼集会の日だった。

5年前は一雄と一緒に行った。
お送りする短歌は、どの短歌にしようかと、二人で話しながら選んだ。彼が短冊に書いているときも傍で見ていた。お送りした短冊に書いた短歌を、写真に撮って残していなかったのが残念だ。

今回は一人で行った。一人で一雄に会いたかった。

「冬に耐え春に萌え立つ荒れ草の根強き力吾も学ばん」
「教育の機会奪われ過去の吾生死を賭して獄で学ばむ」
「獄窓は皆閉ざされて音もなく降る雨の中に石蕗の花」
「色褪せし蒼き蒲団にくるまりて眠れば夢に父母浮かぶ」
「冤罪の怒り籠れる吾の歌何時の日人が読みて呉れなん」
「冤罪の受刑生活解かれども故郷に立ちて吾は浦島」

あと2首ほどお送りしたように思う。今回展示されていたのは「教育」の短歌だった。撮影禁止だったので、写真に撮れなかった。案内していただいたSさんが「送って頂いた短歌はいくつかあるので、展示の短歌は変えていきたいと思っています」と話された。
これからも何度か行きたいと思っている。
一雄の闘ってきた証、生きていた証が残されていることがうれしかった。